新10 1-
6:品川くじら 1/5 17:52
湯けむりレズリング(42)
だがこの手の掴み合いでは経験的に綾香が一枚上手だった。
伸ばされてきた智代の左手を逆に外側から掴んで、自分の側へ手繰(たぐ)り寄せる。
「しまっ!・・・」
智代がしまったと言う間も無く、彼女の体は前のめりに綾香の方へ引き寄せられていく。
一方の綾香は倒れこむように迫る智代の体をかわしながら、脇から背後へ廻り込んだ。
布団に手を突いて倒れるのは防いだ智代だったが、次の瞬間には綾香に抱き起こされてしまう。
慌てて綾香を振り解(ほど)こうともがく智代だが、両腋の下から腕を廻され逃げられない。
「くっ・・・何をする気だッ・・・」
「何って・・解かってるでしょ?」
綾香の手が智代の胸に伸ばされ、ブラジャーのカップを下から捲(まく)り上げた。
白く形のいい乳房が露わになり、見物している少女達が息を飲む。
「へぇ〜生徒会長さん、随分立派なものをお持ちなのね〜。」
冷やかすようなハルヒの野次に赤面する智代。
しかし恥らう間も無く頭の右側に顔を近付けた綾香が耳にキスした。
柔らかな感触に戸惑う智代へ、畳み掛けるように綾香の右手、左手による愛撫が加わる。
肌の上を滑るように動き回る掌(てのひら)の感触に智代は困惑する。
撫でられた箇所からまるで痺れるような未経験の感覚が脳裏に上(のぼ)ってくるからだ。
それは闘争には長(た)けていても情愛を知らない彼女にとって未知の存在だった。
「お・・おかしい・・体が・・・体がおかしいぞ。おい来栖川、やめろ、やめてくれ・・・」
不安に駆られて叫ぶ智代だが、綾香が有利を手放すわけも無い。
(43)へ続く

ir ver 1.0 beta2.2 (03/10/22)