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361:品川くじら 8/24 3:0
湯けむりレズリング(33)<邂逅の章>
「はい、前半戦ここまでや!」
猪名川由宇は手際よく両者を分ける。
環、ハルヒはそれぞれ味方の待つ側へ移動して5分間のブレイクに入った。
「あ、あの・・これで汗拭いて下さい・・・。」
おずおずとハンドタオルを差し出すみくる。
「向坂環と貴女の能力はほぼ互角。このままでは相打ちになる可能性が高い。」
有希がアドバイスした。
「解かってるわ。今、作戦を練ってるところよ。」
全身に滲み出た汗を拭きながら答えるハルヒ。
花芯責めが功を奏したのか肌をほのかな桜色に上気させていた。
一方、向坂環を迎えたのは同行した坂上智代と来ヶ谷唯湖である。
「接戦だったな。大した奴じゃないか、涼宮って奴。」
ハンドタオルを差し出しながら話しかける智代。
「レズリングってここまで白熱した戦いになるのか。凄いな。」
唯湖は驚異の眼差しで環を見る。
「あの娘、確かに強い。でもどこかに攻略の糸口はある筈。」
環は紅潮した顔に浮かぶ汗を拭く。やはり花芯責めの効果か。
2人は後半戦に向けて下着を付け直し、火照る肉体を冷ます。
その時、猪之坊旅館の従業員に案内された来栖川綾香が離れへ入ってきた。
「あら?誰かと思えば向坂環じゃないか。」
(34)へ続く

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